1. マウスピース矯正中にマウスピースが浮く原因とは?
2. マウスピース矯正中にマウスピースが浮いたままだとどうなる?
3. マウスピース矯正中の浮きの許容範囲は?
4. マウスピースが浮いているときの対処法
マウスピース矯正は、目立たず、装着の取り外しが可能なことから多くの方に選ばれている矯正方法ですが、矯正中に「マウスピースが浮いてしまう」という問題が発生することもあり、不安に感じる方も少なくありません。今回は、マウスピースが浮く原因とその影響、許容範囲、そして浮いた場合の対処法について詳しく解説します。
1. マウスピース矯正中にマウスピースが浮く原因とは?
マウスピース矯正を行っていると、装着時に浮いてしまうことがあります。これは、矯正の途中でマウスピースが歯にぴったりとフィットしなくなっている状態です。では、なぜマウスピースが浮いてしまうのでしょうか?その原因として以下のものが考えられます。
①歯の移動が追いついていない
マウスピース矯正は、計画通りに歯が動くことを前提に進みますが、歯の動きが遅れるとマウスピースが浮くことがあります。特に奥歯や根元の深い歯は動きにくく、予定通りに動かないとマウスピースが浮いてしまうことがあります。
②マウスピースの装着時間不足
マウスピースの装着時間が不足していると、計画通りに矯正が進まず浮きが生じることがあります。1日20~22時間の装着が推奨されており、これが守られないと歯が動きにくくなり、浮きの原因になります。
③マウスピースの変形や損傷
マウスピース自体が何らかの理由で変形や破損していると、歯にしっかりと装着できなくなり、浮いてしまうことがあります。取り扱い時の力加減や高温環境に注意が必要です。
2. マウスピース矯正中にマウスピースが浮いたままだとどうなる?
マウスピースが浮いた状態で矯正を続けると、矯正の効果や治療期間に影響が出る可能性があります。以下に、マウスピースを浮いた状態で放置した場合に考えられる影響を解説します。
①矯正効果が十分に得られない
マウスピースが歯にしっかりとフィットしないと、矯正力が正しく伝わらず、歯が計画通りに動かない可能性があります。その結果、最終的な歯並びが理想からズレる原因となり、追加の矯正期間が必要になることもあります。
②治療期間が延びる可能性
マウスピースが浮いていると、歯の動きが計画に遅れが生じるため、治療期間が延長することがあります。治療が予定通り進まないと、さらに新しいマウスピースが必要になったり、追加の調整が必要になることもあり、全体のスケジュールに影響が及びます。
③歯や顎への負担が増加する
マウスピースが浮いていると、矯正力が部分的にかかり、不均一な力が歯や顎にかかることがあります。このような力の偏りが長期間続くと、歯茎や顎関節に負担がかかり、痛みや不快感が生じる可能性もあります。
3. マウスピース矯正中の浮きの許容範囲は?
マウスピースの浮きにはある程度の許容範囲があり、少しの浮きであれば大きな問題がない場合もあります。以下の点を確認して、許容範囲かどうかを判断しましょう。
①0.5mm以内の浮きは許容範囲
目安として、0.5mm以内の浮きであれば許容範囲とされることが多いです。この程度の浮きであれば、日々の装着時間を守ることで歯が徐々に動き、次第にフィット感が改善される可能性があります。
➁1mm以上の浮きは歯科医師に相談
1mm以上浮いている場合は、次のステップのマウスピースへ移行する際に問題が生じる可能性が高いため、早めに歯科医師へ相談するのが望ましいです。歯の動きを促進するアタッチメントや補助的な装置を使用して、浮きを改善する方法もあります。
➂歯並びや噛み合わせに異常を感じる場合も要相談
浮きがある場合、歯並びや噛み合わせに違和感や異常を感じることもあります。このような場合も、自己判断せずに歯科医師に相談することが大切です。
4. マウスピースが浮いているときの対処法
マウスピースが浮いていると感じた場合、いくつかの対処法を試すことで、浮きを解消できることがあります。浮いている状態が長引くと矯正の効果や治療期間に影響するため、早めの対処が大切です。
①チューイーを使用してしっかり噛む
矯正用のチューイーと呼ばれるシリコン製の噛む道具を使用することで、マウスピースを歯にフィットさせやすくなります。毎回装着時にチューイーを使って噛むことで、浮きを抑えることができる場合があります。
②装着時間を守る
マウスピースの装着時間が短いと、矯正力が不足して浮きの原因となります。1日20〜22時間の装着が推奨されているため、装着時間を見直し、計画通りに装着することが大切です。装着時間をしっかりと確保することで、歯が計画通りに動き、浮きが改善されることが期待できます。
③歯科医師に相談する
チューイーや装着時間の調整を行っても浮きが改善しない場合は、早めに歯科医師に相談しましょう。歯科医師が浮きの原因を確認し、必要に応じて新しいマウスピースを作成したり、アタッチメントの調整を行ったりすることで、矯正を計画通りに進めるための対応がされます。
マウスピース矯正中にマウスピースが浮いてしまうことは、珍しいことではありません。少しの浮きであれば許容範囲内ですが、浮いた状態が続くと治療効果に影響を与える可能性もあります。浮きが気になる場合は、装着時間を守り、チューイーを使用するなどの対策を試しつつ、必要であれば早めに歯科医師に相談することが大切です。
目黒区・大岡山の歯医者 セレナデンタルオフィスでは、マウスピース矯正中のご相談を随時受け付けており、患者さん一人ひとりの状況に合わせたアドバイスやサポートを行っています。浮きや違和感がある場合も、お気軽にご相談ください。